システムエンジニアを目指すのに学歴は関係あるのかな。よく学歴よりスキルが大事と聞くけど本当だろうか。いい大学に入れなかったらアウトなのか知りたい。
こんな人向けに書いてきました。
結論から申し上げると、システムエンジニアに学歴は関係あります。ただ、就職活動において必要なだけで、仕事をしていく上では関係ないです。また、いい大学い入れなくても、学歴不問にする裏技や、学歴フィルターをはずす方法があります。
大学に行くか迷ってる人は【告白】システムエンジニアを目指すなら大学に行くべき?【元SE談】も参考にしていただければ幸いです。
SE歴10年の視点からシステムエンジニアと学歴の関係性についてまとめてみました。少しでも参考になれば幸いです。
システムエンジニアに学歴は関係あるの?
システムエンジニアに学歴は関係あり。
日本の学歴社会は、まだまだ根強く残っています。そのため、システムエンジニアに限らず、就活全般で学歴が関係してくるとお考えください。ただ、SEなら会社はどこでもいい!というのであれば、それほど学歴は関係ありません。
SEになるのは難しくない
- IT業界は人材不足である
- SE求人は他業種より多い
システムエンジニアになるのは難しくありません。というのも、IT業界では働く人が不足しており、他業界より圧倒的に求人倍率が高いからです。
エンジニアの求人倍率は、全体より2〜3倍ほど高く、人が集まりやすい事務職と比べたら10倍近くになったりします。そのため、システムエンジニア就職するのは、それほど難しくないのです。
上位SIerには学歴がいる
システムエンジニア就職できるのに、なぜ学歴が関係あるのか。その答えは、多くのSEが働いている、SIer(システムインテグレータ)業界のピラミッド構造にあります。
年収や待遇が段違い
厚生労働省によると、SEの平均年収は550万円で、全職種の平均年収450万円よりも高いです。ただ、実際には上位の大企業SEが800万〜1,000万もらっているのに対し、下位の開発会社SEは300万〜400万しかもらえない現実があります。
自身が国内最大手SIerで働いていた時は、30代前半で年収800万ほど。また、新入社員時代をふりかえると、東大、京大、慶応、早稲田といった高学歴がゴロゴロいる一方、いわゆるFラン大学はゼロでした。(2007年入社の話です)
ここまでの内容をおさらいすると…
- SEになるだけなら学歴はいらない
- SEは求人倍率が高く就職しやすい
- SEで年収を求めるなら学歴は必須
- SEはピラミッドの上を目指すべき
システムエンジニアを目指すなら、1つでも上のランクの大学に行くことをおすすめします。SEには文系卒の人もたくさん採用されるので、学部や学科はそこまで気にしなくてOK。就活で必要なのは大学名という学歴です。
システムエンジニアで学歴不問にする裏技
システムエンジニアが活躍するIT業界において、学歴不問とよく耳にしますが、実際に学歴を関係なしにする裏技があります。
スキルで学歴不問にする
学歴が有効なのは就職活動のみ。それ以降は実力主義となるため、実践スキルを身に付けておけば、学歴よりも遥かに優れたアピールポイントになります。
SEの実践スキルとは
SEの実践スキルはこのあたりです。
- 影響小:資格、語学力
- 影響中:システム開発経験
- 影響大:アプリ・サービス作成
もっともわかりやすいのが資格や語学力です。システムエンジニア就職で有利になるのは、国家資格の「基本情報技術者」や「応用情報技術者」や、TOIEC800点以上などの英語力。ただ、採用の決め手になるほどの影響力はありません。
学歴をふき飛ばすのはここからです。
システム開発経験
インターンシップやクラウドソーシングを通じて、システム開発を経験しているのであれば、学歴不問になるくらいの影響力があります。これから仕事でやることを先にやっているのだから、会社側からすると理想的な人材です。
アプリ・サービス作成
最強なのは自分でアプリケーションやサービスを作ってしまうこと。それをインターネットで公開し、誰かが使っている、収益が発生しているとなれば、即採用レベルでしょう。コミュ力に問題がなければ…
システムエンジニア就職において、学歴不問にする裏技は、インターンやクラウドソーシングでシステム開発を経験すること、もしくは自作アプリやサービスで収益化することです。資格や語学力はちょっぴり有利になります。
おさらいすると…
- Lv1:基本情報、応用情報、TOIEC
- Lv2:インターン、クラウドソーシング
- Lv3:自作のアプリ・サービスで収益化
SEの実践スキル(裏話)
本当のところは、大学時代にSEの実践スキルを習得できるまで、時間や労力をかける人はほとんどいません。
だからこそ、学歴不問のインパクトがあるのですが、そのレベルの人は起業するケースが多いです。また、フリーランスとして、個人で稼ぐ選択肢もあります。
代表的なのはホリエモン
学生起業家の超有名どころは、ホリエモンこと堀江貴文さんや、ソフトバンクグループの孫正義さん。超有名サービスだとGunosyの福島良典さん、BASEの鶴岡裕太さん。近年だとスキルハックスの迫佑樹さんなど。
つまり、学生時代にプログラミングなど、SEの実践スキルを身につけた人は、就職をふっ飛ばして、次のステージからキャリアを歩むことができます。
SE就職後に学歴フィルターをはずす方法
システムエンジニア就職で、めでたく上位の大企業SIerに入れたら良いですが、実際には思い通りにならないこともあるでしょう。そこでSE就職後に学歴フィルターをはずす方法について、お話しします。
学歴フィルターのはずし方は2つ。
- 第二新卒で挑戦する
- フリーランスになる
詳しくみていきます。
第二新卒で挑戦する
1つは第二新卒で挑戦する方法です。
これは新卒で入った会社を踏み台にする方法なので、あまり良くみられないかもしれません。ただ、採用する会社からはメリットが大きく、学歴フィルターがはずれやすいです。
第二新卒は社会人研修済み
第二新卒が魅力的なのは、社会人としての立ち振る舞いができること。ずばり、新入社員研修とOJT(On the Job Training)が終わっており、教育費用が掛からないのが最大のメリットです。
実際、身近な友人の彼女(当時の話です)が、第二新卒で「中小企業のSIer」から「大企業の外資系ITコンサル」に転職していました。第二新卒のポジションを有効に使い、戦略的に面接でアピールできれば、チャンスは大きく広がります。
フリーランスになる
もう1つはフリーランスになる方法です。
こちらは学歴フィルターをはずすというより、SIer業界のピラミッド構造からはずれ、会社員ではなく自分の力で生きていくルートになります。フリーランスの世界は、完全な実力主義で、学歴はほぼ無意味です。
中小企業SEこそ目指すべき
SIer業界では、大企業(元請け)が営業とコンサルのような仕事で、中小企業(下請け)が実装とプログラミングのような仕事になることが多いです。ずばり、独立向きなスキルが身に付くのは、後者だったりします。
ダメSE代表で言わせていただくと、大企業でシステムエンジニアを10年経験したものの、個人では全くと言っていいほど、稼げませんでした。フリーランスで生活できるまで、実に4年も掛かっています。
これならプログラミングスキルが身に付く、中小企業SEのが良かったじゃん!とさえ思うほどです。将来的にフリーランスを目指すのであれば、ピラミッドの上にこだわる必要はなく、むしろ下の方が良かったりします。
以上、
システムエンジニアに学歴は必要なのかでした。
おさらいすると、SEになるのに学歴は必要ないけど、年収や待遇の良いところで働くには、学歴が関係してきます。
SE就職する人向けの裏技
- Lv1:基本情報、応用情報、TOIEC
- Lv2:インターン、クラウドソーシング
- Lv3:自作のアプリ・サービスで収益化
SE就職した人向けの裏技
- 第二新卒で挑戦する
- フリーランスになる
新卒の就職活動では「大学名という学歴」が猛威を振るいます。それを覆すには、資格・経験・実績をつくるのが有効です。
圧倒的に強いのは、自作アプリやサービスのものづくり経験と、収益化によるビジネス経験の2つ。ただ、そのレベルに到達したら、敢えて就職せずとも個人で稼げます。