【経験談】技術力のないSEになってわかった3つのこと【SIerは注意】

SE志望者

システムエンジニアは技術力が身に付かないって本当だろうか。SIerは技術軽視とも聞くし不安だな。SEの人から実際のところを聞いてみたい。

SE歴10年の自分がお答えします。

結論から申し上げると、システムエンジニアは技術力が身に付きにくいです。その理由は仕事内容が「技術寄り」ではなく「マネジメント寄り」だから。自ら進んで勉強しないと、自分のように10年働いても技術力が乏しい状態になります。

本記事はSEを目指す人や、働き始めの若手SEさん向けに、技術力のないSEになってわかったことや、そうならないために必要なこと、そしてIT業界での生き残りについて考察してみました。

結論は「先端型IT人材」になること

IT業界で生き残るには、AI、ビッグデータ、ロボティクスなど、先端領域の技術力が必要になります。また、ITものづくりに関わる以上、プログラミングスキルも身につけておくべきです。

やすす

特に大手SIerはプログラミングなどの開発部分をアウトソーシングしてしまうため、実装経験を積まないまま、キャリアが進んでいくのでご注意ください。

目次

システムエンジニアは技術力が身に付かない

なぜSEは技術力が身に付かないのか。

その理由はシステムエンジニアが働く、SIer業界のピラミッド構造が関係しています。本業界ではプログラミングをはじめ、技術的な仕事をアウトソーシングする風習があり、SEは自ら手を動かさないからです。

SIer業界のピラミッド構造

  • 大企業 (元請け)→ システムエンジニア
  • 中小企業(下請け)→ SEとPGの中間
  • 零細企業(孫請け)→ プログラマー

建設業界のゼネコンシステムと同じです。
(SIerはITゼネコンと呼ばれています)

SEはマネージャー

システムエンジニアは、名称こそエンジニアとなっていますが、その実態はマネージャーです。システム開発における役割は、システムの設計とプロジェクトの推進で、現場の責任者になります。

システム開発の役割分担

  • 責任者/管理者 → システムエンジニア
  • 担当者/技術者 → プログラマー
  • 担当者/技術者 → インフラエンジニア

また、一般的な組織では、担当者から責任者へステップアップしますが、システム開発業界では所属企業でポジションが決まります。

そのため、元請けのシステムエンジニアは、技術力がなくても新入社員からマネージャとして働き、孫請けのプログラマーは、技術力があっても定年まで実働部隊として働くことになるのです。

ここまでの内容をおさらいすると…

SEは技術力が身に付かない理由

  • SEは技術力を発揮する業務がない
  • SEは技術者ではなく管理者である
  • SEは技術力を身に付ける機会なし
やすす

システムエンジニアは、自ら進んで勉強しないと、技術力を身に付けることができません。また、仕事で使うことがないため、知識レベルまでは習得できても、実践レベルまでは身に付かないことが多いです。

技術力のないSEになってわかった3つのこと

実際にシステムエンジニアとして10年働き、技術力のないSEになってわかったことです。自身の経験から気づいたことをまとめてみました。

  • キャリアが絞られる
  • エンジニアになめられる
  • 将来のことが不安になる

この3つを詳しくみていきます。

キャリアが絞られる

SE残念度:★★★★☆(残念)

技術力のないSEは、キャリアが絞られます。基本的にプロジェクトリーダーを経て、プロジェクトマネージャを目指すことになるでしょう。これは会社が求める人材が管理者だからです。

そのため、会社では重宝されますが、市場から見るとそこまで価値の高くない、ちょっとITに詳しいマネージャのような人材になってしまいます。

エンジニアになめられる

SE残念度:★★★☆☆(ちょい残念)

技術力のないSEは、エンジニアになめられます。自分より知識のない人から指示を出されるので、当然と言えば当然でしょう。ただ、仕事をする上では、それほど困りません。

特に若手SEの頃は、年配の方に指示やお願いすることも多く、技術力がないです!教えてください!と懐に入り込んだ方が仕事がしやすかったりします。

将来のことが不安になる

SE残念度:★★★★★(かなり残念)

技術力のないSEは、将来が不安になります。というのも、給料は高いので不満はないものの、会社が倒産したらどうしよう、リストラされたらどうしよう、そんな気持ちが大きくなっていくからです。

やすす

ちょっと極端かもしれませんが、定年退職まで会社にしがみつくしかない、そんな精神状態になりがち。人それぞれ生き方は違うものの、自身は耐えられず10年を節目に退職しました。

技術力のないSEにならないために必要なこと

さて、技術力のSEにならないために、何をすべきか考えていきます。ここでいう技術力とは「専門的なITスキル」のこと。主にプログラミングや、インフラ系(サーバ、ネットワーク、データベースなど)の構築スキルです。

  • 独学して副業で身に付ける
  • 転職して仕事で身に付ける
  • 習得せずコミュ力でしのぐ

最後の1つは例外ケースです。
(自身はこれで10年やりました…)

独学して副業で身に付ける

こんな人に向いてる

  • 意思の強さ  :★★★(強い)
  • 上昇志向の強さ:★★★(強い)

意思が強くて、上昇思考のある人は、独学で知識習得し、副業でスキルを身に付けるのがおすすめです。インターネットを使えば、無料情報はもちろん、良心価格のスクールも多く、インプットは簡単にできます。

ただ、仕事で使う機会がないため、実践レベルまで技術力を高めるなら、副業が効率的です。因みにプログラミングなど、ITスキルで副業可能なレベルまで到達すると、フリーランスSEでも活躍できます。

転職して仕事で身に付ける

こんな人に向いてる

  • 意思の強さ  :★☆☆(弱い)
  • 上昇志向の強さ:★★★(強い)

上昇志向はあるものの、意思が弱いという人は、転職してしまうのもあり。SEより給料や福利厚生など、待遇面は下がりますが、スキルを身に付けるための投資と考えれば、将来的なリターンは大きいです。

意志や技術力に不安のある人は、転職保証付きのプログラミングスクールに申し込むのと良いでしょう。DMM WEBCAMPなら転職成功率98%、給付金で最大70%割引となる経済産業省認定コースがあります。

習得せずコミュ力でしのぐ

こんな人に向いてる

  • 意思の強さ  :★☆☆(弱い)
  • 上昇志向の強さ:★☆☆(弱い)

意思が弱くて、上昇志向もない人は、技術力を諦めるのもありです。実際、システムエンジニアは技術力を習得しなくても、コミュニケーションでしのげます。

それはSEの仕事がプロフェッショナルを動かす仕事だから。そのため、広く浅くの技術知識レベルでも、仕様をわかりやすく伝える、非機能要件も定義するなど、彼らが働きやすいよう配慮できるなら問題ありません。

将来性の保証はできない

コミュ型SEを10年やった感想としては、将来的に仕事がなくなる、そんな不安が大きかったです。特に意志のない人は、流されてコミュ型SEになり、気づくとただの社畜になっているケースもあります。

IT業界で生き残るには技術力が必須になる話

システムエンジニアとして、IT業界で生き残るには、技術力が必須になってきています。これは経済産業省のIT人材需給に関する調査をみても明らかです。

本調査では2030年までにIT人材が45万人不足(中位予測)するとしているものの、その多くがAI、IoT、ビッグデータなどに精通する先端型IT人材で、従来型IT人材は余ると予測されています。

技術力のないSEは余剰人材

「従来型IT人材=技術力のないSE」ではないものの、マネジメント特化やコミュ型のSEは、一番最初に切られてもおかしくないポジションです。少なくとも先端領域に精通していないと、余剰人材は確定でしょう。

最終的に「IT業界にいる以上、技術力とは切っても切れない関係」という結論に至ります。そのため、SIerでスキルの身に付かないSEを続けるより、ベンチャーで修行した方が将来は明るいかもしれません。


以上、

技術力ないSEになってわかった3つのことでした。システムエンジニアは、名称こそエンジニアとなっているものの、その実態はマネージャーだったりします。

SEは技術力が身に付かない理由

  • SEは技術力を発揮する業務がない
  • SEは技術者ではなく管理者である
  • SEは技術力を身に付ける機会なし

技術力が身に付かないのは、仕事を通じて身に付ける機会がなく、技術力を身に付けても発揮する業務がないことが理由です。そのため、技術力を身に付けるには、独学するか、転職するかが必要になります。

今から10年後、自分のような技術力の乏しいSEにならないためには、小さな一歩を踏み出すことが大切です。将来的にAIに仕事を奪われるか、AIに仕事をさせるかの分かれ道は、今日の決断にあるといっても過言ではないでしょう。

  • 独学 → TechAcademy(現役エンジニアから本気で学ぶ/AIエンジニアコースあり)
  • 転職 → DMM WEBCAMP(転職保証付き・転職前提で学ぶ/経済産業省認定コースあり)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次