【解説付き】第二新卒でSEになるのは簡単です【大企業も目指せる】

第二新卒の人

やっぱりIT業界で働きたいし、SEを目指そうかな。でも未経験からシステムエンジニアになれるのだろうか。

SE歴10年の視点からお答えします。

結論から申し上げると、第二新卒からSEになるのは簡単です。もちろん、未経験からシステムエンジニアになることもできます。ただ、大企業を目指すのであれば、一定の知識やスキルが求められるでしょう。

やすす

大手SIerと末端SIerどちらも経験したワタクシが第二新卒でIT業界を目指す人にSEのリアルをお届けします。

目次

第二新卒でSEになるのは簡単です

主な理由は3つあります。

  • SEは入社後に教育するケースが多い
  • SIer業界は人手不足で採用がゆるい
  • SIerのビジネスモデルには人が必要

システムエンジニアが働くSIerでは、入社後にシステム開発の基礎を学ぶ、研修が設けられています。そのため、即戦力の中途採用を除き、新卒や第二新卒の場合は、未経験でも大丈夫です。

SEに文系卒が多い理由の1つ

文系卒のSEが多いと聞いたことがあるかもしれません。それも入社後に教育する前提だからです。自身のケースをふりかえると、新入社員500名のうち約4割は文系卒でした。

その背景にはSIerをはじめ、IT業界全体の人材不足と、少子化による売り手市場、そして人材確保が必要なビジネスモデルが関係しています。

詳しくみていきましょう。

IT業界全体の人材不足

SEなどのIT人材不足は深刻です。経済産業省が取りまとめたIT人材需給に関する調査では、2030年までに最大79万人も不足すると予測されています。

シナリオIT人材の不足数
(2025年)
IT人材の不足数
(2030年)
高位シナリオ58万人79万人
中位シナリオ36万人45万人
低位シナリオ16万人16万人

少子化による売り手市場

少子化の影響も深刻です。日本では人口減少と少子高齢化が進んでおり、2040年までに労働人口は約20%減少、さらに2065年には65歳以上が約4割に達すると言われています。

IT職種の有効求人倍率は平均超え

  • 全職業の合計 :1.16倍(前年比+0.13)
  • 情報処理技術者:1.59倍(前年比+0.25)
  • 介護サービス :3.09倍(前年比+0.11)
  • 一般事務   :0.29倍(前年比+0.05)
  • 令和4年6月の有効求人倍率
  • ハローワーク情報サイト~ハロワのいろは~

人が必要なビジネスモデル

SIerは工数でお金をもらう。

SIerは消費者向け(B2C)ではなく、企業向け(B2B)のビジネスです。商品やサービスの売上ではなく、人の工数(作業量)でお金をもらう、ビジネスモデルとなっています。

したがって、SIerでの人員不足は、そのまま売上低下に直結するため、なんとしても人材確保しなければなりません。たとえ、知識やスキルのない新人でも、上司や先輩とプロジェクトに参画すれば、1人のSEとして扱われます。

ここまでの内容をおさらいすると…

第二新卒でSEになれる理由

  • SEは入社後に教育するケースが多い
  • SIer業界は人手不足で採用がゆるい
  • SIerのビジネスモデルには人が必要

第二新卒なら大企業SEも目指せる

社会人の厳しさを体験済みの第二新卒と、大学でのらりくらり過ごしてきた新卒は、一線を引く人材です。企業からすると、教育の手間が省けるのがメリットになります。

この強力なカードを利用することで、SEへの転職はもちろん、大企業に入ることも可能です。身近な例だと、友人の彼女が第二新卒で、某外資系の大企業SIerに採用されました。

SEの新人研修レベルが到達目標

とはいえ、未経験の第二新卒で大企業に入るのは、やや難易度が高いです。そこで重要になるのがシステム開発の基礎を学び、その知識とスキルを証明すること。即戦力は厳しくても、即配属のレベルは目指せます。

一例を挙げると…
(参考程度にご覧ください)

  • 国家資格  → 基本情報技術者など
  • 開発経験  → クラウドソーシングなど
  • プロダクト → Webサービス、アプリなど

SEの基礎知識を資格で証明するなら、国家資格の基本情報技術者があります。スキルの証明には、Webサービスやアプリの開発がおすすめです。クラウドソーシングで実績をつくるのも良いでしょう。

第二新卒でSEを目指すときの注意点

第二新卒の方に聞くのも恐縮ですが…

しっかりイメージできていますか?

  • どんなエンジニアになりたいか
  • どんなモノづくりをしたいか
  • どんなキャリアを歩みたいか

IT業界で働くエンジニアは、SEだけではありません。IT業界は大きく5つに分かれており、それぞれ関連性の強いエンジニアが異なります。

ざっくり一覧にすると…

IT業界主力エンジニア代表的な企業
インターネット・WebWebエンジニア・Google
・Amazon
・Meta(Facebook)
・楽天
・Yahoo
・DeNA
・メルカリ
・クックパッド
・カカクコム
テレコム・通信インフラエンジニア・NTT
・ドコモ
・ソフトバンク
・KDDI
・GMOインターネット
ソフトウェアソフトウェアエンジニア・Microsoft
・Oracle
・トレンドマイクロ
・オービック
・ジャストシステム
・サイボウズ
ハードウェアハードウェアエンジニア・Apple
・Samsung
・ソニー
・パナソニック
・日立製作所
・富士通
・NEC
・キヤノン
・シャープ
情報処理サービス・SIerシステムエンジニア・NTTデータ
・野村総合研究所
・アクセンチュア
・大塚商会
・日本ユニシス
・日本IBM
・CTC
・TIS
・富士通
・NEC

ここを押さえておかないと、Webエンジニアになりたいのに、SIer業界に入ってしまったり、SEを目指しているのに、ソフトウェア業界に進んでしまうなど、ミスマッチが発生しやすいので、ご注意ください。

SEは企業相手のお仕事です

SEは企業が実現したいものを、ITでつくるのがミッションです。そのため、消費者向けのサービスをつくる、インターネット・Web業界などに比べると、開発の自由度は低くなります。

意外と知らない人も多いです。
(新卒の自分は知らなかった…)

第二新卒で社内SEになるのは非推奨

第二新卒で社内SEの希望者が増えているようですが、個人的にはおすすめできません。

その理由は、ITスキルが身につかず、キャリアが停滞しやすいから。SEはきつい、でも社内SEなら楽、そんな流れで人気職種の1つとなりましたが、第二新卒が目指すところではないです。

社内SEはエンジニアとは異なる

社内SEとは、各企業の情報システム部で働く人たちのこと。社内システムの運用保守や、社内のIT化・DX推進がお仕事です。ただ、実態はSIer任せのケースも多く、純粋なエンジニアとは異なります。

社内SEは、SIerで疲弊したSEの安息地になるケースが多いです。というのも、今までお客様として、頭の上がらなかったポジションに自分が入るから。実務をお任せできるからです。

その分、スキルアップは止まります。

大企業SEからのスタートも要注意

大企業SEは、ITスキルより管理スキルを求められます。そのため、大企業SEからキャリアを始めると、エンジニアではなく、マネージャーになってしまうケースも多いです。

その背景には、SIer業界のピラミッド構造があります。プログラミングなどの実装部分は、大企業から中小企業へ、そして零細企業や開発会社に流れていき、大企業はマネジメントのみを行うからです。

SIer業界はITゼネコンと呼ばれています。

ITゼネコンとは、建設業界のゼネコンと同じように、情報処理産業において官公需を寡占する大手のシステムインテグレーター(SIer)のこと。またはそれらが形成する多重の下請け構造のことである
by: ウィキペディア(Wikipedia)

第二新卒向けのサービス&エージェント

最後に第二新卒でSEを目指す人向けに、おすすめのサービスやエージェントを2つだけ、ピックアップしてみました。

ハタラクティブ

20代向けのマンツーマン就職支援

カウンセリング実績110,000人
(2021年2月時点実績)

ハタラクティブは、第二新卒をはじめ、20代の採用に特化した、マンツーマンの就職支援サービスです。未経験OKの正社員採用ながら、内定率80%超えと業界最高の水準を誇ります。

20代女性

いざ就活しようとしても何をしていいかわからなく不安でした。キャリアアドバイザーが自己分析、面接対策のサポートをしてくださり、あっという間に希望に合う企業に内定が決まってびっくりしました!

\ 20代向けのマンツーマン就職支援! /

いい就職ドットコム

既卒・第二新卒専門の就職支援サイト

正社員限定で5,000件以上の求人あり

いい就職ドットコムは、いい会社を探すより、いい就職を考える、というコンセプトのもと、2001年に立ち上がった就職支援サービです。

第二新卒向けの求人がメインで、5,000件以上の取り扱いがあります。正社員限定のこだわりは、採用者をしっかり育成したいという思いから。未経験者も安心して挑戦できます。

\ 本当に自分に合った職場を選ぶ! /


以上、

第二新卒のSE事情についてでした。

SEになるのは簡単ですが、IT業界への転職を考えている人は、どんなエンジニアを目指すのか、将来的なキャリアをしっかり考えておくことをおすすめします。

その上でシステムエンジニアを目指すなら、情報処理サービス・SIer業界の企業に入ればOK。第二新卒やIT業界に強い、エージェントを利用するのが確実です。

良きエンジニアライフを♪

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