システムエンジニアはAIを学ぶべきなのかな。よくAIに仕事を奪われるとか、AIエンジニアを目指せと聞くから不安。でも勉強方法もわからないし、どうしたら良いのだろう。
こんな人向けに書いてみました。
結論からお伝えすると、システムエンジニアはAIを学ぶべきです。これはAIに仕事を奪われるという話ではなく、AIなどの先端技術を学んでいないと、生き残れない状況になりつつあるからです。詳しく解説していきます。
SE歴10年の視点からシステムエンジニアとAIの関係性について考察してみました。少しでも参考になれば幸いです。
システムエンジニアがAIを学ぶべき理由
システムエンジニアはAIを学ぶべき。
その理由は、AIなどを使いこなせる、先端型IT人材が不足しているからです。これは経済産業省の「IT人材需給に関する調査」に詳しく書かれています。
さらに衝撃なのは、2030年までに先端ITを使いこなせない、従来型IT人材は余剰になるとしていること。つまり、SEとして生き残るには、AIを学ばざるを得ないのです。
具体的な数字でみてみると…
項目 | 従来型IT人材 | 先端型IT人材 |
---|---|---|
経済成長 (中位予測) | 18万人不足 | 27万人不足 |
キャリア変更 (1%仮定) | 10万人余剰 | 55万人不足 |
生産性向上 (2.4%仮定) | 22万人余剰 | 38万人不足 |
- キャリア変更は「従来型から先端型への移行する人」を加味
- 生産性向上は「技術進歩による必要IT人材数の減少」を加味
IT業界は人不足ではあるものの、2030年までの10年指標でみると、先端型IT人材が足りないだけで、従来型IT人材は余ると予測されています。
この通りになると従来型の人は…
- 人が溢れて競争が激しくなる
- 競争が激化して給料が下がる
- 給料ダウンどころか職を失う
システムエンジニアはAIに仕事を奪われるのではなく、現在急増している同じSEの人たちに、仕事を奪われかねないのです。この状況を脱するには、AIなどの最新技術を学び、先端型IT人材になる必要があります。
システムエンジニアはAIや先端ITを学べ
もう少し具体的にみていきます。
- 先端型IT人材の定義は?
- AI以外のジャンルは?
- SEと相性が良いのは?
先端型IT人材の定義
先端型IT人材の定義は「AI、ビッグデータ、IoTなど、第四次産業革命に対応した、新しいビジネスの担い手」とされています。
- AI(人工知能)
- ビッグデータ
- IoT(モノのインターネット)
この3ジャンルは明記されています。
したがって、将来が約束されているのは、AIエンジニア、機械学習エンジニア、データサイエンティスト、IoTエンジニアなど。2030年まではもちろん、2030年以降も仕事に困ることは少ないでしょう。
AI以外のジャンル
AI、ビッグデータ、IoT以外は…
- ロボティクス
- ブロックチェーン(仮想通貨)
- バイオテクノロジー
- ナノテクノロジー
- 量子コンピュータ
- 3Dプリンター
- 自動運転車
- 仮想現実/拡張現実(VR/AR)
これらは第四次産業革命の主要分野とされるジャンルです。各分野とシステムエンジニアの関連性についてはSEの分野選び!将来性ありの10分野とはにまとめてみました。
第四次産業革命は、18世紀の最初の産業革命以降の4番目の主要な産業時代を指す。21世紀前半にも起こるとされ、それは物理、デジタル、生物圏の間の境界を曖昧にする技術の融合によって特徴づけられる。
by: ウィキペディア(Wikipedia)
SEと相性が良いジャンル
個人的な見解となります。
(ご了承くださいませ<(_ _)>)
- AI(人工知能)
- ビッグデータ
- IoT(モノのインターネット)
- ロボティクス
- ブロックチェーン(仮想通貨)
- 仮想現実/拡張現実(VR/AR)
SEや情報通信業と相性が良さそうなのは、既に幅広く用いられている「AI、ビッグデータ、IoT、ロボティクス」と、今から広がりそうな「ブロックチェーン、VR/AR」です。個人的にはゲーム好きなので、VRに注目しています。
SEからAIエンジニアになる最初の一歩
システムエンジニアからAIエンジニアをはじめ、先端型IT人材になるためには、どんな一歩を踏み出せば良いのでしょうか。
- 先端IT技術を知る
- 先端IT技術を学ぶ
- 先端IT技術を使う
この3ステップで考えてみました。
先端IT技術を知る
まずはAI(人工知能)をはじめ、どんな先端IT技術があるのか、それを知るところから始めるのがおすすめです。自分が興味のある分野を見つけるにも、知識がなくては判断できません。
この一冊で解決ですっ!!
先端IT技術について、全てと言えるほど広範囲をカバーしています。また、各技術の組み合わせで実現される未来を、実例や技術的な補足を入れながら解説。ちょっぴり高いですが、それだけの価値がある一冊です。
先端IT技術を学ぶ
先端IT技術を学ぶには…
(ジャンルが決まった前提)
- 情報収集する
- 専門書・技術書を読む
- 技術に触れてみる
- スクールを利用する
AIやIoTなどは、既に幅広く利用されており、ググるとたくさんの情報が出てきます。また、専門書や技術書もあるため、それらで勉強しつつ、実際にアウトプットしていくことが重要です。
インプットとアウトプットを効率的に進めたい人はTechAcademyやヒューマンアカデミーの先端IT技術講座もあり。無料体験を利用しつつ、まず触れてみるのが早いかもしれません。
先端IT技術を使う
実践レベルのスキルを身に付けるには、先端IT技術を使うことが必要です。そのためには、AIやIoT関連の仕事に就くことが必須になってきます。
- 今の仕事は先端IT領域か
- 会社に先端IT領域はあるか
- 上司に相談して変更可能か
今従事している仕事が先端IT関連であり、自分が学びたいジャンルであれば100点です。そうでない場合は、なるべく早く仕事で関われるよう上司に相談しましょう。
もし異動できない、会社に先端IT領域がない、自分が学びたいジャンルがないなら、転職もやむなしです。既に2030年に向けた生き残り競争は始まっており、出遅れると将来的に居場所がなくなる可能性があります。
先端ITの上場企業が増えている
近年はAIをはじめ、先端IT領域をメインで取り扱う、上場企業が増えてきています。自身が就活した2007年頃は、まだまだSIerが幅を利かせてましたが、時代は変わりつつあるようです。
以上、
システムエンジニアはAIを学ぶべきかでした。SEで生き残るには、なるべく早くAIやIoTなど、先端IT領域にキャリアチェンジしましょう。2030年には従来型IT人材は余剰となり、今より競争が激しくなると予想されています。
先端型IT人材への一歩を踏み出そう♪
- ヒューマンアカデミー:AI入門講座(人工知能)、はじめてのPython講座(機械学習)、IoTエンジニア総合講座など
- TechAcademy:AIコース(人工知能)、Pythonコース(機械学習)、Unityコース(VR/AR/3Dゲーム)など