システムエンジニアは忙しいと聞いていたけど、実際に就職してみたら暇すぎて困っている。このまま暇な状態が続くと、人間的にもダメになりそうだし、何とかしたい。
こんな人向けに書いてみました。
自身もシステムエンジニアとして10年働き、暇すぎるという状態を2回ほど経験しています。2回目のタイミングでは、人生を深く考えるきっかけとなり、会社員10年目にして辞めるという決断に至りました。
システムエンジニアに限らず、どんな仕事も暇すぎるのは良くないです。何もせずに給料が貰えるとか最高!という見方もできますが、それが続くとは限りません。また、会社が傾いた時、真っ先に切られるのは、暇にしている人です。
本記事では「SEが暇になる3つのケース」と「実際に暇すぎた3つの体験談」をお話しします。最後に元SE視点で「暇なときにすべきコト」も考えてみました。少しでも参考になれば幸いです。
システムエンジニアが暇になる3つのケース
SEが暇になる3つのケースがこちら。
- 運用保守のプロジェクト
- 仕事にアサインされない
- のんびり顧客やる気なし
詳しくみていきましょう。
運用保守のプロジェクト
システムエンジニアの仕事は「システムをつくる開発系」と「システムをまもる運用系」に分かれます。一般的に忙しいと言われるのが開発系で、暇と言われるのが運用系です。
- システム開発 → 納期あり(メリハリあり)
- システム運用 → 納期なし(メリハリなし)
システムの運用保守は、稼働中のシステムを見守り、問題が起きたときに対処するのがお仕事。そのため、安定稼働していると定例会で「正常に動いてます!」と報告するくらいしか仕事がありません。運用保守のSEは暇になりがちです。
仕事にアサインされない
システムエンジニアの仕事は、ほぼ全てプロジェクトで動きます。そのため、プロジェクトに参画できない、アサインされないと、何もやることがなく暇になるのです。
- 会社や組織全体で仕事がない
- 人が余っていて声がかからない
- 能力が低くてアサインされない
システム開発は「モノの販売」ではなく「ヒト(時間)の販売」になります。そのため、会社は一定数のSEを抱えておく必要があるものの、仕事がなくなると行き場を失ったSEで溢れかえるのです。
のんびり顧客やる気なし
顧客相手のSIerで働くシステムエンジニアは、顧客のやる気やスピード感に左右されます。お金が潤沢にある企業や、税金じゃぶじゃぶの官公庁など、意思決定が遅いと良くも悪くも暇になりやすいです。
ここまでの内容をおさらいすると…
SEが暇になる3つのケース
- 超絶暇:仕事にアサインされない
- まあ暇:運用保守のプロジェクト
- 少し暇:のんびり顧客やる気なし
システムエンジニアが暇すぎた3つの体験談
SE時代に暇すぎた3つの体験談がこちら。
- 仕事がなさすぎて組織で迷走
- PC起動終了のみの客先常駐
- 思考停止で作業するシスオペ
上の2つがシステムエンジニア時代で、最後の1つはシステムオペレーター時代の体験談となります。今だからわかりますが、暇すぎるな良くないです。仕事が楽しいのは、自己成長を実感できるから。暇な職場にはそれがありません。
仕事がなさすぎて組織で迷走
仕事がなく生産性0の暇すぎるSE
自身が担当していた大口顧客がIT予算を大幅に減らし、1,000人規模で動いていたプロジェクトがいきなり縮小に追い込まれたことがあります。
トップ直属の余剰人材グループ
トップ直属に「仕事をつくる組織」ができたものの、ただの「余剰人材グループ」でとにかく暇でした。パソコンの電源を入れてネットサーフィン、謎の会議に出席してうとうと。初めてやることがない辛さを味わったのを覚えています。
結局、売れっ子のシステムエンジニアから声がかかり、別組織のプロジェクトに一人、二人と消えていき、自身も1〜2ヶ月ほど生産性0で過ごしたあと、某流通業の炎上プロジェクトに助っ人で入りました。
PC起動終了のみの客先常駐
やることが少なくて暇すぎるSE
某企業にITパートナーとして業務委託で入ったとき、仕事が少なすぎて暇というのを経験しました。1日1時間くらいで終わる仕事量だったので、残りの7時間はやってるフリをしながら地蔵です。
客先常駐の暇はやばい
自社で暇なのもキツいですが、客先で暇なのはもっとキツいです。堂々とサボれないので、やることがないのに仕事をやってるフリをしなければならない。この苦痛は二度と味わいたくないです。
結局、人生についてあれこれ考える期間となり、業務委託の契約終了と同時に、10年務めた会社も辞めることにしました。客先の会議室で上司に辞めると伝えたのは良き思い出です。
思考停止で作業するシスオペ
頭を使わなくて暇すぎるOP
派遣社員でシステムオペレーターとして、5ヶ月ほど働いたことがあります。シスオペは稼働中のシステムを見守る人で、システムエンジニアとの違いは、実際に現場にいること。一般的にシフト勤務で、夜勤があることも多いです。
待機時間が多くて暇で眠い
シスオペの仕事は、SEが作成したマニュアル通り、毎日同じ時間に同じ作業をするだけ。それ以外は待機時間となり、暇すぎて眠いです。また、セキュリティの厳しい環境で働くため、インターネットはおろか、スマホすら使えません。
システムエンジニアで暇なときにすべきコト
SEが暇な時にすべきコトとは…
- 上司に相談してみる
- 勉強できるならやる
- 将来のことを考える
自身の経験からこの3つを提案します。
(実際にできたのは3番目だけ…)
上司に相談してみる
会社員時代の自分に一番伝えたいことです。当時の自分からすると「上司に相談するって何を?」って感じですが、同じように感じる人は要注意かもしれません。
まずは次の意識を定着させましょう。
- NG → 会社はお金をもらうところ
- OK → 自己成長に利用するところ
この考え方ができると、仕事が会社のためではなく、自分のためとなり、新しい仕事にどんどん挑戦できます。上司にやりたい仕事を提案したり、自分で仕事をつくったり、暇と考える時間すらないでしょう。
会社のメリットは無料学習
会社で働くメリットは、会社のお金で勉強できることです。一人ではできないようなことも、会社なら無料で学べますし、給料というおまけまで付いてきます。
この特典に辞めてから気づきました。
勉強できるならやる
暇な時間を勉強にあてるのも方法です。SEはパソコンを使って仕事をするため、インターネットを使って情報収集したり、WebサイトやYouTubeで勉強しやすいと言えます。
ただ、業務時間中に業務外のことをやるため、個人的には非推奨です。ネットサーフィンしまくってた人が言うのも何ですが、どうせなら会社でしかできないことを経験しましょう。
将来のことを考える
将来このことを考えるのもおすすめです。仕事が忙しかったり、平凡な毎日を送っていると、意外と忘れがちな人生のこと。暇なタイミングで今一度、どう生きたいかを考えてみるのも良いでしょう。
将来の自分は先輩や上司
会社員で働き続けた場合、将来の自分は先輩や上司です。これはシステムエンジニアに限らず、会社で働くすべての人に当てはまる真実で、実際に10年後そうなりました。
人生は有限です。
この意識を持って毎日過ごしている人は、自分を含めてほとんどいないでしょう。ただ、この意識があれば「暇」という言葉は出てこないかもしれません。人生最後の日に後悔しないためには、今を全力で生きることが必要です。
大企業SEで暇すぎるのも要注意
以上、
システムエンジニアが暇になる、3つのケースと3つの体験談でした。暇なのは成長が止まっている証なので、その状況が長く続くようであれば、上司に相談するなり、将来を考えて転職するなり、何か行動を起こすべきです。
何から始めればいいかわからない人は…
- 人生のキャリアを真剣に考える
- 自身の市場価値を正しく把握する
- 会社を利用して市場価値を高める
- 会社で成長の限界を感じたら転職
- 1に戻って繰り返す
こんな感じで進めるのがおすすめ。
人生のキャリアは、どう生きたいかで考えるのがポイントです。自分の場合は、自由に働くことを最重要事項とし、ノマドで生きる道を選びました。ただ、ほぼノープランで退職して、あとでメチャクチャ苦労することに…
ヾ(_ _*)ハンセイ・・・
失敗したくない人は、プロのキャリアコーチングを受けるのも方法の1つです。無料相談から始められるPOSIWILL CAREERなどを利用して人生のキャリアプランを組み立てます。将来的なリターンを考えた、先行投資と言えるでしょう。
人生のキャリアプランが決まれば…
自らを高めるのみ(暇人卒業宣言)
- 市場価値 > 会社での地位 → 転職しよう
- 市場価値 < 会社での地位 → 修業しよう
自分を高く評価してくれる企業に転職して、キャリアを進めていく、転職大国のアメリカスタイルです。そして、このサイクルを回せるようになったら、暇人卒業を高らかに宣言しましょう。
自己成長のループに入れば勝ち確です♪