エンリッチの見守りサービスの評判が気になる。LINEを利用した見守りって、どんな感じなんだろう。高齢の親が心配なので、手軽に使えそうなら導入してみたい。
こんな人向けの情報となります。
エンリッチ(Enrich)の見守りサービスは、特定非営利活動法人エンリッチさんが運営する、LINEを用いた見守りサービスです。60歳以下の孤独死を防ぐために開発されました。
そのため、スマホが使えることが前提となっており、高齢者にはやや不向きかもしれません。とはいえ、LINEが使えればOK!という手軽さから親子での利用者も多いです。
公式サイトによると、2022年9月23日現在の登録者数は8,918人で、高齢者(65歳以上)の割合は26%とのこと。
らくらくスマホの進化により、高齢者のスマホユーザーも増えています。三大キャリアは、既にガラケーのサポート終了を発表しており、今後ますますスマホユーザーが増えていくでしょう。
私事で恐縮ですが、後期高齢者の両親が2022年にスマホデビューしました。あれこれ戸惑いながらも楽しんでいるようです。LINEもばっちり使えていますよ♪
っと前置きが長くなりました。<(_ _)>
本記事ではエンリッチ見守りサービスの特徴や評判などを調べつつ、高齢者にも利用できるかの視点で、良いところや残念なところをまとめております。少しでも参考になれば幸いです。
エンリッチ見守りサービスってなに?
人とのつながりで支え合える世界
エンリッチの見守りサービスは、代表者の紺野さんが弟さんの孤独死を経験し、現役世代の見守りの必要性を強く感じたことから誕生しました。
孤独死は年々増え続けており、その数は年間30,000人にもなると言われています。また、高齢者がほとんどかと思いきや、孤独死の4割程度は60歳以下の人たち。孤独死はどんな人にも起こりうる、より身近な社会問題の一つです。
自治体の見守りが高齢者のみを対象していることに不足を感じ、誰でも気軽に利用できるサービスを提供しよう!と立ち上がったのがエンリッチさんです。
3つのサービスがこちら。
- 見守りサービス
- つながりサービス
- 安否確認サービス
見守りサービスの無料提供から始まり、それを運営し続けるための収益事業として、つながりサービスと安否確認サービスがつくられました。
ただ、LINEで定期的に安否確認するという、サービス内容は3つとも同じです。主な違いは「最終確認者」で、もしものときに誰が動くかが異なります。
項目 | 見守りサービス | つながりサービス | 安否確認サービス |
---|---|---|---|
見守り対象者 | 登録者 | グループメンバー | 利用者 |
最終確認者 | エンリッチ | グループメンバー | 管理者 |
最終確認方法 | 電話連絡 | LINE通知 | LINE通知 |
個人情報登録 | 本人 近親者 | 不要 | 不要 |
利用料金 | 無料 | 550円/月 | 330円/月 |
どのサービスを利用したら良いのだろう。やっぱり無料の見守りサービスが良いのかな。
無料一択!と言いたいところですが…
エンリッチさんは非営利団体であり、代表者の紺野さんがボランティアに近い状況で運営されています。そのため、エンリッチさんの負荷が高くなりすぎないよう、配慮ができると素晴らしいですね。
ずばり、親の見守りには「つながりサービス」がおすすめです♪
見守りサービスは天涯孤独な人向け
- LINEに通知が届く
- OKで応答する
- 応答なしはLINE再通知
- 応答なしはLINE再々通知
- 応答なしは本人へ電話連絡
- 応答なしは近親者へ電話連絡
エンリッチの見守りサービスは、身内が一人もいない人や、身内と疎遠で連絡をとれない人、または信頼できる友達がいないなど、天涯孤独な人に向いています。
最終確認は、エンリッチさんから本人や近親者への電話です。ただ、近親者以外の登録もでき、市区町村のケースワーカーや民生委員、住まいの管理会社や管理人を登録している人もいます。
身内や友達と連絡がとれる人は、エンリッチさんにお任せしなくてもOK。つながりサービスや安否確認サービスなら個人情報登録も不要です。
つながりサービスは家族や友達がいる人向け
- LINEグループに通知が届く
- 一人ずつOK応答する
- 応答なしはメンバーから連絡
エンリッチのつながりサービスを利用すれば、家族や友達とお互いを見守ることができます。家族、仲良し、会社など、どんなLINEグループでも大丈夫です。
つながりサービスは、高齢の親を見守りたい人にもおすすめ。エンリッチさんを経由しない分、親の異変に早く、自分が気づけるのがメリットです。
安否確認用の専用グループをつくっても良いでしょう。利用料金はグループごとに550円です。持ち回りにすれば、1人あたりの負担はかなり減ります。
安否確認サービスは組織のオーナー向け
- 管理者登録する
- 利用者を招待する
- 利用者にLINE通知が届く
- OKで応答する
- 応答なしはLINE再通知
- 応答なしはLINE再々通知
- 応答なしは利用者から電話連絡
エンリッチの安否確認サービスは、組織のオーナー向けの見守りサービスです。例えば、趣味サークルや高齢者施設などの運営者が使えば、関係者の安否確認をまとめて行うことができます。
見守りサービスとの違いは、管理者がエンリッチさんではなく、組織オーナーになること。そのため、もしものときの電話連絡も管理者からすることになります。
おさらいすると…
- 天涯孤独 → 見守りサービス
- 親の見守り → つながりサービス
- 組織運営者 → 安否確認サービス
エンリッチ見守りサービスの良いところ
エンリッチ見守りサービスの良いところは…
- 費用がかからない
- OKタップのみで簡単
- 高齢者以外も使える
- 気楽に始められる
- 不安を解消できる
- 心の支えになる
- ペットや家族を守れる
エンリッチの見守りサービスは、非営利団体が運営しており、無料または格安で利用できます。また、自治体の見守りサービスのように、高齢者のみといった年齢制限がなく、誰でも気軽に使えるのが嬉しいです。
利用者は60歳以下の現役世代が多め。
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80代 |
---|---|---|---|---|---|---|
6% | 11% | 20% | 29% | 21% | 10% | 3% |
見守りサービスについて、高齢者以外の利用者がこれほど多いとはびっくりです。ただ、利用者たちの声を見ていくと納得できます。
現役世代の利用者たちは、大家さんに迷惑をかけたくない人、ペットを飼っている人、小さな子供がいる人、親を介護している人、そして発作的な体調不良を起こした人などなど。
また、意外と多いのが「一人暮らしで孤独を感じている人」です。ちょっと訳ありだったり、メンタルが不調だったり、そんな人たちには毎日の安否確認メールが心の支えになっています。
エンリッチ見守りサービスは、自分の孤独死と向き合い、残されたペットや家族だけでなく、大家さんなど関係者のことまで考えられる、心優しい人たちに安心を与えてくれます。
エンリッチ見守りサービスの残念なところ
エンリッチ見守りサービスの残念なところは…
- スマホやLINEを使える前提
- 高齢者にはややハードルが高い
- 現役世代には必要性を理解されない
強いて残念なポイントを挙げるなら、スマホやLINEを使えることが前提なので、高齢者にはややハードルが高いこと。このあたりは60歳以下向けにつくられたサービスなので仕方ないでしょう。
また、現役世代の利用者が一定数いる中、家族や友達にすすめても「必要ない!」と断られるケースも多いとのこと。孤独死の理解が深まっていくには、もう少し時間がかかりそうです。
エンリッチのつながりサービスを使えば、友達とのグループLINEで安否確認できます。通知頻度を週1回くらいにして、お試しで導入してみるのもあり。
エンリッチ見守りサービスの評判・口コミ
シングルマザーです。実家は遠方なため、自分の身に何かあったとき、子どもが巻き添えをくわないよう、登録しました。ちょっとした体調不良で不安が募っていましたが、登録したことにより安心して寝られるようになりました。
1年前に胸の締め付けで倒れた経験があります。その時は外出中であったため周りの方に助けていただきましたが、家だとそうも行かないなと考えたのがきっかけです。
友人が52歳で就寝中に、突然死しました。若くとも安心ではないです。単身の全ての人がこのようなサービスを利用される事を切に望みます。
誰にも発見されずに死ぬことは、その後の処理でたくさんの方に迷惑をかけてしまう。そうならないようにしたいなと考えていた時に、見守りサービスの記事をネットで発見しました。
3日に1回連絡がくるのがとても嬉しいです。安否確認という意味合いもありますが、それ以上に私の安否を確認してくれる人がいる、ということが心の支えになっています。
近所に娘がいますが、毎日連絡を取ってるわけでもありませんし、用事がなければ 数週間連絡することもありません。自宅で不慮の孤独死をした場合、できるだけ早く処理をしてほしいというのが本音です。
エンリッチ見守りサービスは、幅広い世代の人に利用され、たくさんの人に安心を届けています。
日本では年々一人暮らし世帯や、夫婦のみ世帯の割合が増えており、今後さらに孤独死が大きな社会問題となっていくでしょう。
今はまだ元気!という人も、なるべく早いタイミングで自身の見守りと、親や周りにいる人の見守りを考えていくことが大切です。
エンリッチなら無料または格安で利用でき、家族や友達たちとお互いを見守ることができます。
エンリッチ見守りサービスの使い方と注意点
エンリッチ見守りサービスの使い方は…
- LINEの友だち追加
- 安否確認の配信間隔設定
- 翌日から安否確認スタート
見守りサービス、つながりサービス、安否確認サービス、3つのサービスがありますが、基本的な使い方は同じです。主な違いは、個人情報の登録有無で、見守りサービスのみ登録が必要となります。
項目 | 見守りサービス | つながりサービス | 安否確認サービス |
---|---|---|---|
見守り対象者 | 登録者 | グループメンバー | 利用者 |
安否確認者 | エンリッチ | グループメンバー | 管理者 |
最終確認方法 | 電話連絡 | LINE通知 | LINE通知 |
個人情報登録 | 本人 近親者 | 不要 | 不要 |
利用料金 | 無料 | 550円/月 | 330円/月 |
見守りサービスは、安否確認がとれなかった場合、最終的にエンリッチさんが本人または近親者に電話連絡します。そのため、個人情報を正しく入力しておかなければなりません。
LINEの友だち追加は、公式ページからQRコードを読み込むか、友だち追加ボタンを押せばOKです。各サービスの使い方について、詳しい動画説明も用意されています。
利用前の注意点がこちら。
- OKボタンの押し忘れ
- 使い方がわからない
- 迷惑電話設定されている
- 最終確認電話で逆ギレ
安否確認のOKを押し忘れると、エンリッチさんが電話確認しなければならないため、スマホの置き忘れや、カバンに入れっぱなしなどには十分注意しましょう。
また、親のスマホで代理登録する際は、親がきちんと使えるように操作説明しておくことが重要です。他にも最終確認電話がつながらない、確認時に逆ギレなどの問題が起きているとのこと。
エンリッチ見守りサービスは、NPO法人が運営しており、ほぼボランティアのサービスです。税金で運営されている自治体サービスでも、高額な利用料金のかかる民間サービスでもありません。利用させていただく場合、マナーや節度のある行動が大切です。
以上、
エンリッチ見守りサービスについてでした。
スマホとLINEがあれば、高齢者だけでなく、誰でも気軽に利用できる見守りサービスです。親の見守りで使うなら「つながりサービス」がおすすめ。家族グループでの見守りもできます。
また、個人情報の登録が必要なく、より手軽に使えるのがメリットです。親の異変に「エンリッチさんからの電話で知った!」ということにもならず、自分または家族が気づけます。