【手厚い】自治体の高齢者見守りサービスについて調べてみた!

自治体の高齢者見守りサービスを調べてみた
50代女性

自治体の見守りサービスってどうなんだろう。高齢の親が心配なので、見守りを考えているけど、やっぱり自治体より民間のサービスが良いのかなぁ。

こんな人向けの情報となります。

結論からお伝えすると、今から親の見守りを始める人は、自治体の見守りサービスから始めると良いでしょう。初めから民間のサービスを導入しなくても大丈夫です。

というのも、自治体の見守りサービスは、無料または料金が安いから。その分、緊急時の対応は民間サービスに劣りますが、設置工事なしの手軽なものが多く、初めての見守りに最適です。

下記のようなイメージです。

利用料の安さ(自治体 > 民間)

緊急時の対応(自治体 < 民間)

本記事では自治体の見守りサービスについて調べつつ、「実際に親のために利用したいか」の視点でまとめてみました。

プロフィール
  • アラフォーの末っ子長男
  • 両親がどちらも後期高齢者
  • 30代後半から親孝行スタート
  • 妻と一緒に実家近くに引っ越し
  • 見守りサービスを徹底調査中
お役に立てれば幸いです!
目次

自治体の高齢者見守りサービスとは

自治体の見守りサービスは、超高齢社会を支える高齢者福祉の一つです。日本の高齢者人口は、2022年9月時点で3,627万人、全人口の29.1%を占めています。ダントツの世界No.1です。

超高齢社会とは…

  • 65歳以上7%以上 → 高齢化社会
  • 65歳以上14%以上 → 高齢社会
  • 65歳以上21%以上 → 超高齢社会

2021年時点で超高齢社会に突入しているのは、世界196カ国で日本を含めて15カ国。その中でもトップの日本は、2位のイタリアに5%以上の差をつけています。

順位国名高齢化率
1位日本28.70%
2位イタリア23.61%
3位ポルトガル23.15%
4位フィンランド22.96%
5位ギリシャ22.64%
6位ドイツ21.98%
7位マルタ21.81%
8位ブルガリア21.75%
9位クロアチア21.66%
10位プエルトリコ21.27%
11位スロベニア21.27%
12位米領ヴァージン諸島21.11%
13位リトアニア21.11%
14位フランス21.09%
15位ラトビア21.05%
出典:GLOBAL NOTE

日本の高齢化率は、2025年に30%、2040年に35%を突破し、2065年まで増え続けると予測されています。3人に1人が高齢者の時代がやってくるのです。

やすす

ポジティブに捉えると、日本は高齢化が進んでいる分、高齢者福祉が整ってきています。自治体の見守りサービスもその一環です。

世田谷区の見守りサービス

東京都23区でもっとも人口の多い、世田谷区の高齢者見守りサービス(一人暮らし・高齢者のみ世帯へのサービス)について見ていきます。

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サービス名利用料サービス概要
救急通報システム
「愛のペンダント」
無料
※1
ボタンを押すと民間受信センターに通報。必要に応じて救急車の出動を要請。さらに警備会社の現場派遣員等がかけつけ。
福祉電話訪問無料定期的に福祉電話訪問協力員が電話。必要に応じて緊急連絡先への連絡・通報。
電話料金の助成非課税世帯緊急時の連絡手段を確保できるよう、固定電話の電話料金を月額1,000円助成。
火災安全システムの給付無料防火の配慮の必要な方に、電磁調理器・自動消火装置・ガス安全システムを給付。
会食サービス1食400円〜地域の会食サービス協力員が地区会館等で作った料理で会食。
配食サービス
(2021/3/31終了)
出典:世田谷区ホームページ
  1. システム設置時に利用者負担金として8,000円、光回線等の利用者は、非常用電源に別途上限4,000円がかかります。(介護保険段階により免除あり)

世田谷区では、民間事業者の配食サービスの充実に伴い、区での同サービスを終了しました。それでも緊急時の通報システムをはじめ、一人暮らし向けの電話訪問などを利用できるため、初めての見守りとしては十分でしょう。

横浜市の見守りサービス

日本の市区町村でもっとも人口の多い、横浜市の高齢者見守りサービス(在宅の要援護高齢者への支援)について見ていきます。

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サービス名利用料サービス概要
⾼齢者あんしん電話貸与無料〜990円/月
※1
緊急事態が発生した場合、すぐに近隣の方等に連絡が入るよう、あんしん電話を貸与。
出典:横浜市ホームページ
  1. 利用料は非課税世帯が無料、課税世帯が715円/月です。家族や親戚などの連絡先がなく、緊急受信センターを利用する場合、追加で275円/月かかります。

横浜市で利用できるのは、要介護認定なしだと緊急時の通報システムのみです。利用料もかかるので高齢者には優しくないものの、日本の未来をつくっていく若者のことを考えれば、当たり前かもしれません。

能美市の見守りサービス

地方都市の代表として、石川県能美市の高齢者見守りサービスについて見ていきます。少々古いデータですが、能美市は日本経済新聞の「シニアにやさしい街 総合ランキング」で全国5位に輝いた都市です。

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サービス名利用料サービス概要
緊急通報システム設置無料〜200円/月緊急対応サービスセンターに直接つながる押しボタン付き装置を設置。火災警報器や人感センサーの見守りあり。
配食サービス250〜450円/月買い物や調理が困難な人に、栄養バランスに配慮した食事をお届け。配達時に安否確認も行う。
公衆浴場入浴サービス無料〜100円/回市内の公衆浴場を無料または1回100円で利用できる入浴サービス券を交付。
日常生活用具貸与無料車椅子、歩行器などを2週間ほど貸与。
屋根雪おろし補助4万円まで/年
(補助率50%)
屋根雪おろしを市内業者に委託した場合に、要した費用の一部を補助金として交付。
いきいきパスポート無料65歳の誕生月に「いきいきパスポート」を郵送。市開催のいきいきプラチナキャンペーンで特典あり。
出典:能美市ホームページ

能美市ではセンサー型の緊急通報システムと、訪問型の配食サービスが利用できるため、自治体の見守りサービスで事足ります。民間事業者で数千円かかるサービスが数百円で受けられるので、利用しない手はないでしょう。

その他の見守りサービス

その他にも代表的なサービスを挙げると…

  • 移送サービス
  • 乳酸菌飲料の配達サービス
  • はり・きゅう・マッサージ施術費助成

移送サービスは、医療機関や高齢者施設など、市内のスポットまで送迎してくれます。高齢者の交通事故が問題視される昨今、免許返納後の生活をサポートしてくれる、ありがたいサービスです。

自治体によっては、ヤクルトさんと連携し、見守りを兼ねた乳酸菌飲料の配達を行っています。愛の訪問活動と呼ばれ、1972年から50年続くサービスです。詳しくは以下にまとめています。

やすす

他にもマッサージやメガネ購入の助成金が出たり、寝具の洗濯、庭の草刈り、買い物など、日常生活をサポートしたりと、自治体によってさまざまです。

自治体と民間の見守りサービスの違い

自治体の見守りサービスは、利用料は安いけど、緊急時の対応が心もとない、そんなイメージです。ただ、近年は高齢者福祉に力を入れる自治体が増えており、民間に見劣りしないケースもあります。

利用料の安さ(自治体 > 民間)

緊急時の対応(自治体 < 民間)

自治体の見守りサービスの中には、民間事業者に依頼しているケースも見受けられます。単純に自費で利用するか、税金で利用するかの違いで、知っている人だけがお得に利用可能です。

緊急通報システムの比較

自治体(世田谷区、横浜市、能美市)と、警備会社(セコム、ALSOK)の緊急通報システムを比較してみました。

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世田谷区横浜市能美市セコム ※1ALSOK ※2
緊急通報154円
火災警報器385円
人感センサー627円 ※3
設置費用8,000円
~12,000円
68,400円
(保証金込)
月額料金無料275円
~990円
100円
~200円
4,840円2,970円
初月利用料
(最大金額)
12,000円990円200円73,240円4,136円
上記は全て税込金額です
  1. 親の見守りプラン
  2. ゼロスタートプラン
  3. ライフリズム監視サービス

自治体の緊急通報システムは、専用機器や電話を用いたプッシュ式で、利用料が安いのが特徴です。一方、警備会社のサービスは、センサー検知による見守りで安心感がアップする分、利用料も高くなります。

やすす

自治体の見守りサービスは、利用料が安く、導入しやすいのがメリットです。能美市のように民間同等レベルを格安で提供している自治体もあります。

自治体の見守りサービスを利用しよう

地方自治体の見守りサービス

高齢の親や一人暮らしの親が心配な人は、まずは自治体の見守りサービスを利用してみましょう。

主な探し方はこちら。

  1. 自治体のホームページを確認する
  2. 自治体の高齢者福祉課に電話する
  3. 地域包括支援センターに相談する

自分で調べられる人は、自治体のホームページを見ればOKです。Googleで「自治体名 高齢者 見守り」で検索すれば、すぐにわかります。不明点は電話で聞いてみると良いでしょう。

自分で調べるのが面倒な人は、地域包括支援センターに相談してみるのが早いです。自治体や親の状況にあわせて、どんな見守りサービスがあるか、どんな支援を受けられるかを確認できます。

地域包括支援センターは、地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護予防の必要な援助などを行い、高齢者の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とし、地域包括ケア実現に向けた中核的な機関として市町村が設置しています。

地域包括支援センターについて|厚生労働省

以上、

自治体の見守りサービスについてでした。

日本は世界No.1の超高齢社会とあってか、高齢者福祉が充実しています。サービス内容は自治体ごとに異なるものの、緊急通報システム、配食サービス、電話訪問などの見守りサービスを受けられます。

自治体の見守り
民間の見守り
  • 利用料が安い
  • 初期費用なしが多い
  • 緊急時に心もとない
  • 利用料が高い
  • 初期費用ありが多い
  • 緊急時も安心できる
やすす

自治体の見守りサービスは、利用料が安く、導入しやすいのがメリットです。今から親の見守りを始める人にぴったり♪

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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