ITパスポートは1週間で合格できると聞いたけど本当だろうか。具体的にどんな勉強方法をすれば良いのかな。実際に1週間で合格した人のリアルな話を聞きたい。
こんな人向けに書いてみました。
結論から申し上げると、ITパスポートは1週間程度の勉強でも合格できます。自身は20時間ほどで、ITパスポートを取得できました。
ただ、自分のようなポンコツが1週間で合格できたのは、IT業界での実務経験があったところが大きく、IT初心者はもう少し余裕をもった方が確実です。
IT初心者の最短目安は30〜50時間
完全初心者なら最短30〜50時間が目安です。ITパスポートは知識問題がほとんどなので、暗記すれば合格できます。因みに2022年に最短合格者が更新され、小学1年生の取得者が誕生しました。
また、過去問が公開されており、知識の定着に役立てられるのもGoodです。ITパスポートは、参考書で勉強して、過去問でチェックする。これを繰り返すだけで、ほぼ確実に合格できます。
ポンコツSE代表のワタクシがITパスポートのリアルをお届けします。
ITパスポートは1週間で合格可能?
ITパスポートは1週間で合格可能です。
ITパスポートは知識問題がほとんどなので、基本的には暗記するだけで合格できます。ただ、近年は理解力をチェックする傾向があり、丸暗記ではなく知識として落とし込むことが必要です。
丸暗記OK:A = B(AだからB)
丸暗記NG:A = C → B(AはCだからB)
また、個人的に重要だと考えているのは…
- ITパスポートはどんな資格なのか
- ITパスポートをなぜ取得するのか
孫子の言葉に「彼を知り己を知れば百戦殆からず」があるように、ITパスポートという相手をよく知ること、そしてITパスポートに挑戦する自分をよく知ることも大切です。
特になんとなく資格取得を目指したり、短期合格でハードルを上げすぎると、途中で投げ出しやすいので要注意。自身のあるあるパターンの一つで、参考書が部屋の隅っこで埃をかぶるケースです。
ITパスポートってどんな資格なの?
ITパスポートは、情報処理系の国家資格の1つです。情報社会において、必要とされるITの基礎知識を学び、そのIT力を持つことを証明する資格となっています。
ITパスポートの資格は、エンジニア向けではなく、ITを利活用する人が対象です。子供から大人、お年寄りまで、全ての人が知っておくべき内容で、勉強するだけでも意味があります。
ITパスポート試験 | |
---|---|
日程 | 随時開催 |
試験時間 | 120分 |
出題形式 | 多肢選択式(四肢択一) |
出題数 | 100問(小問形式) |
合格基準 | 総合評価点: 600/1000点以上 |
分野別評価点: 300/1000点以上 | |
合格率 | 50%前後 |
受験料 | 7,500円(税込) |
いくつかポイントを押さえると…
出題数が多い
ITパスポートは、四択問題ではあるものの、120分で100問とボリュームが多いです。そのため、わからない問題は一旦飛ばすなど、スピーディに進めていくことが求められます。
いつでもどこでも受験可能
ITパスポートは、随時開催なので日程調整が楽ちん。また、47都道府県全てに会場があり、自分のスケジュールで最寄りの会場へ行けばOKです。
試験はCBT(Computer Based Testing)方式なので、初めての人は当日慌てないように、操作方法に慣れておきましょう。公式サイトにCBT疑似体験ソフトウェアが用意されています。
合格率は50%前後で高め
ITパスポートの令和3年度の合格率は52.7%です。細かくみると、社会人が60%程度、学生が40%程度になります。おそらくビジネスの知識が前提の問いがあるからでしょう。
ITパスポートの3つのメリットとは
ITパスポートのメリットをみていきます。
- 情報リテラシーが向上する
- 転職でちょっと有利になる
- 報奨金や収入アップもあり
ITパスポートは、簡単なので意味がない、誰でも合格するからいらない、と言われたりしますが、全くそんなことはなく、取得価値のある国家資格の1つです。
情報リテラシーが向上する
ITパスポートの最大のメリットは、情報リテラシーの向上です。情報格差や情報弱者という言葉が使われる昨今、インターネットをはじめ、情報サービスを正しく使えることの重要性がますます高まっています。
日本は情報教育の後進国です。それはマイナンバーが普及しないところをみても明らか。情報格差を埋めるには、自ら動き出すしかなく、その最初のステップにITパスポートが使えます。
転職でちょっと有利になる
ITパスポートは、接客業や運輸業など、他業界からIT業界への転職で、ちょっと有利になります。IT業界の末端で働く、運用監視オペレーターなどからの脱出時にも便利です。
ITパスポートは即戦力の証ではなく、ITの基礎知識がある、ITに興味がある、そしてITを学ぶ意志を示すことができ、転職時にポジティブな印象を与えられます。
仕事しながら取得しやすい
ITパスポートは知識問題がほとんどなので、参考書を読むだけで合格を目指せます。机やパソコンと向き合う必要がなく、仕事しながら取得しやすいのもメリットです。
報奨金や収入アップもあり
ITパスポートの資格取得に、一時金の報奨金制度や、収入アップの仕組みを設けている企業もあります。金額の目安は、報奨金が1万円程度、収入アップが2,000円程度です。
おさらいすると…
ITパスポートの3つのメリット
- 情報リテラシーが向上する(★★★)
- 転職でちょっと有利になる(★★☆)
報奨金や収入アップもあり(★☆☆)
ITパスポートの勉強時間の目安は?
ITパスポートの勉強時間は、100〜150時間が目安と言われています。最短合格で20〜50時間なので、少なくとも一夜漬けや、3日でなんとかなるレベルではないです。
1週間合格を目指す場合は、自分の実力と向き合いつつ、計画的に勉強を進めていきましょう。
参考までに自身のパターンはこちら。
(IT業界の実務経験あり)
- 参考書をしっかり読む (8時間)
- 参考書をスピーディに読む(5時間)
- 参考書を流して読む (2時間)
- 過去問をやる (5時間)
参考書を3周したあと、過去問をひたすら解きました。ITパスポートの参考書は、大体350〜500ページくらいなので、1週間で合格を目指すには、1日70〜100ページ読み進める必要があります。
ただ、IT初心者はわからない用語で躓くことも多いので、余裕を持って計画を立てた方が安心です。1ヶ月なら1日10〜20ページでよく、最後の5日でがっつり過去問に取り組めます。
試験の日程変更は3日前まで
ITパスポートの試験日程は、3日前まで変更可能です。そのため、勉強の進み具合が良くない、あと1週間じゃ厳しいかもという人は、早めに日程変更しておきましょう。
ITパスポートの効率的な勉強方法!
ITパスポートの効率的な勉強方法です。
基本的な流れはこちら。
- 参考書でインプット
- 過去問でアウトプット
- 参考書を用いて復習
- CBT擬似体験で仕上げ
最近は参考書の代わりに、YouTubeで動画学習する人や、スマホのオンライン講座を利用する人も増えており、インプットは人それぞれ。ただ、過去問でアウトプットするところは全員一緒です。
個人的に参考書をおすすめするのは、過去問で間違ったところをピンポイントで調べられるから。参考書を辞書的に使うことで、自分の苦手なところを克服しやすいです。
CBT疑似体験は必須
ITパスポートはCBT方式なので、初めての人は1度は擬似体験をしておきましょう。当日、操作方法で迷ったり、焦ったりすると、本来の実力が出せない可能性があります。
また、試験時間を本番の120分ではなく、60〜90分くらいで解けるようにしておくと、さらに安心です。意外と時間がシビアなので、解けない問題を飛ばす練習もしておきましょう。
ITパスポートの1週間合格まとめ!
最後にまとめです。
ITパスポートの1週間合格は可能であるものの、相応の”覚悟”と時間の”確保”が必要になります。ITパスポートについて知り、自身の取得目的を明確にし、最後まで走り抜ける決意を固めましょう。
1週間合格の流れ
- 試験に申し込む
- 参考書を購入する
- 1日70〜100ページ進める
- 最後の2日で過去問をやる
- 参考書を用いて苦手克服
- CBTの仮想試験を体験
- ITパスポート本番へ
人気の参考書を3冊ほど挙げますが、どれでも大丈夫です。ただ、購入前に書店で本のサイズと読みやすさを確認しましょう。持ち運ぶのに大判では不便ですし、文章と図解の割合などで、読みやすさが異なるからです。
参考までに自分が利用したのはこちら。
(平成29年度の参考書を購入しました)
個人的な感想ですが、ビジネスケースに沿った説明がわかりやすく、読み進めるのが楽でした。また、語呂合わせに、ガンダムやアニメネタが入っているのも面白いです。勉強しながら何度も笑ったのを覚えています。
繰り返し読むことになるので、自分に合った一冊を選べると勉強も捗ります。購入者レビューも大事ですが、自分のフィーリングも大切にしたいです。
参考書で勉強するのが苦手な人や、持ち物が少ないミニマリストの人は、スマホで学べるスタディングのITパスポート講座もあり。やや割高になるものの、時間効率はアップします。
1週間合格にこだわらないのであれば、参考書すら購入せずITすきま教室(YouTube)や、過去問道場(Web問題集)を利用して、完全独学での合格も目指せます。
以上、
ITパスポートの1週間合格についてでした。
ITパスポートは1週間で合格を目指せるものの、随時開催かつ3日前まで日程変更できるので、そんなに焦る必要はないかもしれません。
1〜2ヶ月ほど掛ければ、IT初心者でもたぶん余裕です。参考書で勉強して、過去問でチェック。これを繰り返すだけで、ほぼ確実に合格できます。
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