ITパスポートがいらないと言われる3つの理由【おすすめな人は?】

悩んでいる人

ITパスポートはいらないのかな。取得しても意味ないと聞くし、もっと高難度の資格に挑戦すべきだろうか。

こんな人向けに書いてみました。

結論から申し上げると、ITパスポートは情報処理系の国家資格であり、決して意味がない資格ではありません。ただ、IT業界で働くのに必須ではなく、いらないと言えば、いらないです。

IT業界に必須資格はない

IT業界で働くのに、ITパスポートをはじめ、情報処理系の資格は一切必要ありません。全てのエンジニア職は資格なしで就くことができ、本当に必要なのはプログラミングなどのITスキルです。

とはいえ、全くのIT初心者がいきなりITスキルを身につけるのは難しく、個人的にはIT企業で働きながら習得していくのが効率的だと考えています。

そこで最初のステップにITパスポートを利用し、IT関連の基礎知識をインプットした上で、IT転職を少しだけ有利に進める、これがITパスポートのおすすめ活用法です。

やすす

ITパスポートは、IT業界への転職や、末端SIerからの脱出など、業界変更や業種変更の目的で取得するのが良いでしょう。

目次

ITパスポートがいらないと言われる3つの理由

ITパスポートがいらないと言われるのは…

  • 実務に繋がらない
  • 簡単で合格しやすい
  • 上位資格取得者が多い

主な理由はこの3つです。
もう少し詳しくみていきます。

実務に繋がらない

ITパスポートの資格は、取得したからといって、実務ができるわけではありません。そのため、IT業界で働いている人からすると、ITパスポートなんて意味ないという結論に至ります。

IT資格よりITスキルが重要

  • IT資格  → 実務に繋がりにくい
  • ITスキル → 実務に繋がりやすい

IT業界で働くエンジニアに求められるのは、IT資格よりもITスキルです。具体的にはITアーキテクト、プログラミング、データベース、ネットワークなどがあります。

簡単で合格しやすい

ITパスポートは、国家資格ながら合格率が50%程度と高いです。また、2022年には最年少合格が更新され、小学1年生の合格者も登場しました。

そのせいか、簡単で合格しやすい、誰でも取得できるから意味がない、そう考える人もいますが、やや間違った認識です。

令和3年度の合格率は…

資格受験者合格者合格率
ITパスポート211,145111,24152.7%
基本情報85,42834,73440.7%
応用情報59,69814,00623.5%
情報セキュリティマネジメント28,82715,32553.2%

情報処理技術者試験の合格率をみると、ITパスポートが群を抜いて高いわけではなく、応用情報を除く3つは50%前後で推移しています。

ITパスポートは、しっかり勉強すれば、誰でも合格できるものの、簡単だから意味がないという認識は誤りです。もともと全ての社会人を対象にしたIT資格であり、情報リテラシーの証明にも役立ちます。

上位資格取得者が多い

ITパスポートがいらないと言われる理由の1つに、上位資格の基本情報や応用情報を、先に取得する人が多いことも関係しています。ただ、厳密には上下の関係ではありません。

情報処理試験の区分一覧

ITパスポートの資格は、ITの基礎知識を持ち、ITをビジネスに活用できることを証明するもの。情報社会を生きる、全ての社会人向けとなっています。

情報格差や情報弱者という言葉が使われる昨今、ITパスポートの取得過程で身につく知識は、誰もが知っておくべきもので、学んでおいて損はないです。

一方、ITエンジニア向けの資格は、実務で身についた知識を体系化するのにおすすめ。初心者がゼロから学ぶには難易度が高く、IT業界3〜5年くらいが目安になります。

ITパスポートの資格取得をおすすめしたい人!

ITパスポートをおすすめしたいのは…

  • IT業界への転職を考えている人
  • IT業界の末端から脱出したい人
  • ITの基礎知識を身につけたい人

ITパスポートの資格取得は、接客業や運輸業など、他業界からIT業界への転職を考えている人や、運用監視オペレーターなど、末端職種から這い上がりたい人におすすめです。

その理由は、ITパスポートがあることで、ITの基礎知識がある、ITに興味がある、そしてITを学ぶ意志を示せるから。即戦力とは判断されないものの、ポジティブな印象を与えられます。

即戦力ならITスキルの習得

IT業界で即戦力になるのは、資格持ちではなくスキル持ちです。ただ、ITスキルの習得には、膨大な時間が掛かります。また、座学ではなく実際に手を動かす必要があり、仕事をしながらだとかなり大変です。

参考までに、ITパスポートの学習時間は、100〜150hが目安で、参考書を読む時間がほとんど。一方、プログラミングの学習時間は1,000hが目安で、パソコンと向き合う時間がほとんどです。

ITパスポートは、仕事しながら取得しやすいのがメリットと言えます。通勤時間などを利用して、参考書を繰り返し読みつつ、過去問で仕上げれば、サクッと合格できるでしょう。

ITパスポートを取得するときの2つの注意点!

ITパスポートを取得するときの注意点です。

  • 簡単だとナメすぎて勉強しない
  • 意味がないと上位資格を目指す

ITパスポートは、簡単だから合格できる、直前に勉強すれば何とかなる、と考えがちですが危険です。初心者向けとは言え、基礎知識のない人が学ぶにはボリュームが多く、知識の定着まで時間もかかります。

IT初心者は1〜3ヶ月が目安

ITパスポートの勉強時間は100〜150hが目安です。そのため、1日2時間なら2ヶ月、週末がんばる人で1ヶ月程度。自分のペースでコツコツ進めましょう。

また、ITパスポートは簡単すぎるからいらないと、上位資格を目指すのも危険です。基本情報は、近年合格率が上がっているとは言え、ITエンジニア向けの資格であり、初心者が目指すと挫折の可能性がより高くなります。

よし、ITパスポートを取得しよう!と決意した人は、参考書を買うよりも、先に申し込んでしまうと良いでしょう。随時開催なので、仕事のスケジュールに合わせて計画を立てられます。

»【ITパスポート試験】情報処理推進機構

ITパスポートのおすすめ勉強法は過去問です!

ITパスポートは過去問が公開されています。
(第1回の平成21年度春期分から全部ある)

個人的なおすすめ勉強法は、参考書で勉強したあと、過去問をひたすら解くやり方です。過去問だけじゃダメなのは、正解と不正解しかわからず、なぜ間違ったかがわからないから。参考書を辞書として使うのがコツです。

人気の参考書はこのあたり。

ぶっちゃけ、どれでも大丈夫です。

ただ、書店で本のサイズと読みやすさを確認することをおすすめします。というのも、大判サイズは見やすいものの、持ち運びには不便ですし、文章や図解の割合など、人それぞれ読みやすさの感じ方が異なるからです。

参考までに自分が利用したのはこちら。
(平成29年度の参考書を購入しました)

個人的な感想ですが、ビジネスケースに沿った説明がわかりやすく、読み進めるのが楽でした。また、語呂合わせに、ガンダムやアニメネタが入っているのも面白いです。勉強しながら何度も笑ったのを覚えています。

繰り返し読むことになるので、自分に合った一冊を選べると勉強も捗ります。購入者レビューも大事ですが、自分のフィーリングも大切にしたいですね。

参考書で勉強するのが苦手な人や、持ち物が少ないミニマリストの人は、スマホで学べるスタディングのITパスポート講座もあり。やや割高になるものの、時間効率はアップするでしょう。

ITパスポート取得後は上位資格を目指すべき?

最後にITパスポートを取得したあと、上位資格の取得を目指すべきかですが、個人的には上位資格を取得するより、就職してスキルを身につけたり、経験を積むことをおすすめします。

基本情報の勉強時間は200hが目安と言われており、ITパスポートとそこまで違いはありません。ただ、初心者OKのITパスポートとは異なり、基礎知識ありで話が進むので要注意です。

上位資格よりプログラミング

もし時間に余裕があるなら、上位資格の取得を目指すより、プログラミング学習の方が良いでしょう。少し慣れておくだけでも、転職後に仕事がしやすくなります。

近年は転職保証付きのITスクールも増えています。一定のパソコン操作ができ、やる気と根性があるなら、ITパスポートを飛ばして、プログラミングスキルを身につけるのも1つの方法です。

転職成功率98%のDMM WEBCAMPには、最短3ヶ月でITエンジニアになれる短期集中コースや、最大56万円の給付金を受給できる経済産業省認定コースがあります。


以上、

ITパスポートの資格はいらないのかでした。

ポイントをおさらいすると…

ITパスポートをおすすめしたい人

  • IT業界への転職を考えている人
  • IT業界の末端から脱出したい人
  • ITの基礎知識を身につけたい人

ITパスポートの資格取得は、接客業や運輸業など、他業界からIT業界への転職を考えている人や、運用監視オペレーターなど、末端職種から這い上がりたい人におすすめです。

実務には繋がりにくいものの、知識習得のみで合格できるので、仕事しながら取得しやすいのがGood。通勤時間などを利用して、参考書を繰り返し読みつつ、過去問で仕上げれば、サクッと合格できます。

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